これまでは私は「本源の法」について
語るにあたって、横に広がる広大な現象
世界を通して語ってきた。即ちあなた
が行ずる善の行、即ち慈悲と智慧の行は、
本源の法の力によって拡大・強化されて、
その効果は広い現象世界の隅々にまで
及ぶ――という形である。我々の社会も、
国際社会も、横に広がる現象世界の中
に存在するので、この形の本源の法に
ついての語り方は理解しやすい。
しかし、この記事では時間の経過の中で
本源の法について語る。時間の経過とは
「過去、現在、未来」のことである。
ただ、ここでいう過去とは、あなたが
生まれてから現在に至るまでの過去だけ
ではなく、あなたが生まれる前の過去を
も含む。同様に、未来とはあなたが死ん
だ後の遠い未来のことである。
本源の法は、現在をはさんで過去と未来
の世界の中で、どのように作用するのか、
また、その関係は?
また、人間の生命は、過去、現在、未来
という時間の経過の中で、どのように
推移するのか?
こうした観点から考えていきたい。
(1)もし現象世界を「横の世界」とすれば、
時間の世界は「縦の世界」ということが
できる。
今、それについて語るにあたって、次の
ような例えをもって語る。